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上野謙介個展ー線のこだわりーギャラリートークレポート

上野くんの作品 緑色の額は紙版

マスターの嫁で菓子職人で詩穂音の新オーナーのコミネ(妻)です。好きなおやつはじゃがりこです。

今回は現在開催中の上野謙介個展-線のこだわり-について、真面目に書いちゃいます!銅版画のこと良くわからないし、何だか感情的な印象の作品だし、何書いていいかわからないし、と書くのちょっとためらってましたが、上野くんの話しを聞いて、考え方がちょっとだけかわりました。暇な方は最後まで読んでください。

ギャラリートークの趣旨すら、いまいち理解してないコミネ(妻)ですが、とりあえず聞いたら分かるかなぁと思い参加してみました。まず最初に気になったのは、上野くんの目の前に置かれたもの。聞くとプレス機だと言う。プレス機??なんですの、それ?銅版画には欠かせないものらしい…(プレス機については後ほどまた触れますね 。)そんな中、ギャラリートークは始まりました。

ギャラリートークの様子

上野くんはゆっくりと線について話し出しました。私も普段生活する中で、線の存在は意識しています。でも、こだわりはあまりないかもしれないです。点では繋がっていかないから線が必要だと思っているくらい…でも上野くんの線のこだわりは半端ない!上野くんにとっての線は「版画のはじめであり、終わりである」と。そして、線は文字となり、文となり、詩になり、恋文にもなると言う。となると、今書いている文も、もともとは線である事になる。その文にリズムをつけると歌になり踊りだしたくなるとも。そうか、わたしがいつも歌っていた歌はもともとは線だったんだね。線ってすごいな。ここまで来ると、線のもつ無限の可能性を感じだします。

そして更に上野くんは言います。線に宿る様々な世界を旅し、表現したいと。線を旅するだと?どういう事?それって、一人旅?疑問が生じ出します。(でも電車も線路の上走ってるし、線の路って書いて線路だから似たようなもんかな?と自分なりに納得してみる。)上野くんには別の世界が見えているみたい…上野くんが生み出した線の世界では、海底の冷たさを表したり、波のリズムを刻んだり、時に上野くんの手を離れ、寂しげだったり、荒々しかったりするそう。上野くんはそれを「線との対話」の世界と言っていました。それを表現する方法が銅版画だっただけなのかもしれないです。銅版画の手法が分からないから感想が書けないとか、ちょっと難しく考え過ぎていたのかも知れないですね。

では、なぜ銅版画なのでしょうか?それは、上野くんが描きたい線が、イメージ通りに表現できるからじゃないだろうかと私は思います。銅版画は銅板を彫って凹部を作り、そこにインクを詰め、プレス機で圧力を加えて刷るんだそうです…そうする事で、インクを版から紙へ転写できるそう。なので、最初に紹介したプレス機が必要なのだと。私が最初に感情的だと思った線たちは、このような工程を得て生み出されていきます。そして線たちは、意志を持ち、上野くんの感情とあい混じり新たな旅へと出て行くのです…線の旅は続くのだ、どこまでも。(線路は続くよ~♪の歌詞みたいになっちゃった…)ちなみに、感情的な印象の線たちは割と冷静に生み出していくんだそうです。

上野くんが持ってきてくれたプレス機

今回、ギャラリートークに参加できて、本当に良かったと思う。銅版画の事も少しわかったし、銅版画って良くわからん!と言う概念を捨てて自分なりに楽しんで見ようと思いました。上野くんの線はまだまだ旅をしそうです。

続きはギャラリートークレポートその2で。(いつ書くかは不明…)

6月2日~6月28日  

上野謙介個展 -線のこだわり-

詩穂音 by u-coworks

茨城県日立市川尻町5-5-8

0294-43-7855


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